C bible編集部

オウンドメディア事例

2015年、コンテンツマーケティングの注目度が高いことはすでにお伝えしました。コンテンツマーケティング導入を考える企業様は、コンテンツの配信先の1つとしてオウンドメディア構築も検討されていることでしょう。しかしオウンドメディア構築前に、まずは成功事例を知ることが重要です。

国内事例も数が集まってきました。最近の記事ですと、ライオン株式会社さんの事例はかなり具体的にイメージができるので参考になります。

参考:「一歩先ゆくオウンドメディア事例 –ライオン株式会社「Lidea」から学ぶ−」(コンテンツマーケティング研究所)

こうした事例からさらなる学びを得るべく、今回は注目ベンチャー企業として、設立5年以内の注目企業に絞ったオウンドメディア事例を集めました。

本当にどの事例も参考になります。と、その前に、オウンドメディアに大切なものって、なんでしょう?

オウンドメディアに大切なのは、おもてなし?

基本的にオウンドメディアの主目的は、商品・サービスの認知やブランディング、他サイトへの誘導です。各オウンドメディアが様々なコンテンツを用意していますが、そもそも何のためにオウンドメディアを運営しているのか?を見失ってしまうと、元も子もありません。

しかし、あからさまなバナー広告がサイト来訪者に嫌われるように、あからさまな商品・サービスの押し売りは絶対に避けなくてはなりません。顧客は一瞬で不誠実なサイトを見抜きますし、悪い印象を持って離れてしまった顧客に再来訪を促すことは難しいでしょう。

オウンドメディアにおいて重要なことの1つは、顧客がサイトに来訪してから回遊する時間を、こころよく過ごせるコンテンツづくり・導線づくりです。言うなれば、商品・サービスの押し売りはせず、顧客の心理を理解して、ちゃんともてなすこと。そう、オウンドメディアに大切なことは、おもてなしだったのです。それでは、そんなおもてなしの心に着目しつつ、秀逸なオウンドメディア事例11選をご覧ください。

※UUは2015年7月時点のSimilarWebの数値です。実数値とは大きく乖離している場合があるので、あくまで参考値としてお考えください。

秀逸なオウンドメディア事例11選

1. relux magazine

relux magazine

https://rlx.jp/magazine/

UU数:120,000

運営:株式会社Loco Partners(2011年設立)

秀逸ポイント:顧客心理を理解した秀逸なサイト設計

relux magazineは、高級旅館・ホテルの宿泊予約サイトreluxを運営する、株式会社Loco Partnersさんのオウンドメディアです。Facebookのファンページ運営を通じたプロモーション事例は、高い注目を集めています。

relux magazineのコンテンツは、美しくクオリティの高い写真と、旅館の接客を思わせる丁寧な文体が特徴的です。読み進めていると否が応でも旅行に行きたくなってしまいます。

魅力的な旅に誘うオウンドメディアrelux magazineと、予約サイトreluxの連携は親和性が高く、設計の秀逸さはオウンドメディア随一と言えます。まさに顧客の心理を理解した、おもてなしを感じるオウンドメディア事例です。

2. ビーマガ

ビーマガ

http://viibar.com/viimaga/

UU数:150,000

運営:株式会社Viibar(2013年設立)

秀逸ポイント:オピニオンリーダーとしての情報発信力

ビーマガは、動画のクラウドソーシングサービスViibarを運営する株式会社Viibarさんのオウンドメディアです。動画マーケティングは高い注目を集まめる一方で、まだ具体的な情報が少ないのが実情です。

その点、ビーマガは株式会社Viibarさんが運営しているだけあり、動画制作の料金相場Facebook動画広告の効果検証などためになる情報ばかりです。情報が少ない分野をメイントピックとするメディアは、オピニオンリーダーとしての価値が高いことをビーマガは証明しています。

面白い動画の話題ってワクワクしますよね。顧客はすくなからずワクワクして記事を読むはず。ビーマガの導線は、基本的に記事下のコールトゥーアクション。モチヴェーションを損なわずにコールトゥーアクションまで誘導するコンテンツに、顧客心理を理解したおもてなしの心を垣間見ます。

3. HEYAZINE

HEYAZINE

http://heyazine.com/

UU数:230,000

運営:イタンジ株式会社(2012年設立)

秀逸ポイント:潜在顧客から顕在顧客まで幅広くリーチするサイト設計

HEYAZINEはイタンジ株式会社さんの不動産ポータルサイトであり、かつオウンドメディアでもあります。これはポータルサイトをメディア化したとっても貴重な事例です。

コンテンツは海外の香りがするライフハック系の記事が高い訴求力を持っていますが、「ふどうさんサムライ」という不動産ブログにも導線が用意されています。つまり、訴求力が高い記事で潜在顧客にリーチしつつ、顕在顧客にも価値ある情報発信をするという非常に秀逸なサイト設計です。

『不動産に興味がある人』だと間口が狭くなるものの、20〜30代の男性全般にも訴求できるライフハック記事を織り交ぜることで、より多くの人にオウンドメディアの門戸を開いてもらう戦略。そしてメディアにしか見えないものの、サイトに来訪するとすでに自社ポータルサイト内というメディア化戦略。2つの戦略が連動している点は、『もてなされる意識すら感じさせない、おもてなし』と言えるでしょうか。素晴らしいの一言です。

4. 経営ハッカー

経営ハッカー

http://keiei.freee.co.jp/

UU数:290,000

運営:free株式会社(2012年設立)

秀逸ポイント:テーマを広げて、商品・サービスの潜在顧客にリーチ

経営ハッカーは、クラウド会計ソフトを提供するfree株式会社さんが運営するオウンドメディアです。内容は会計・経理にとどまらず、経営ハッカーと言うだけあってライフハック的な記事も充実しています。

会計ソフトと聞くと、どこか堅苦しい印象がありますが、経営ハッカーは顧客と自社サービスとの距離感をちぢめる役割を果たしています。さらにメディアのテーマを「経営」まで広げることで、商品・サービスの潜在顧客にまでリーチできるようコンセプトを描いている点が秀逸です。

商品・サービスのややもすると堅苦しい印象を払拭して、潜在顧客を受け入れる。これも一つの、おもてなしと言えるかもしれません。

5. Never Ending Re-Invention

Never Ending Re-Invention

http://jp-blog.kaizenplatform.com/

UU数:25,000

運営:Kaizen Platform, Inc.(2013年設立)

秀逸ポイント:具体的な事例にもとづく信頼性が高い情報発信

Never Ending Re-Inventionは、KAIZEN platform Inc.さんのオウンドメディアです。KAIZEN platform Inc.さんはサイトUIやLPをA/Bテストするクラウドソーシングプラットフォームを提供している会社で、元リクルートの須藤憲司さんが創業された会社としても有名です。

Never Ending Re-Inventionは、A/Bテスト好きがドはまりする具体的な事例がたくさんあります。もちろんA/Bテストを実施したことがない方にとっても、改善ポイントを明示した上でCVRを開示するコンテンツは分かりやすく、かつ信頼できる情報です。ちなみにケーススタディから学ぶグローハックの記事は、必読記事です。

6. SEKAI LAB TIMES

SEKAI LAB TIMES

http://www.sekai-lab.com/times/

UU数:160,000

運営:セカイラボ ピーティイー リミテッド(2013年設立)

秀逸ポイント:国内・海外を問わず幅広い情報発信

SEKAI LAB TIMESのタグラインは、”革新的なアプリ・Webサービスを創りたい人のためのIT×グローバルマガジン”。アプリやwebサービスをオフショア開発できるプラットフォームサービスを提供する、セカイラボさんのオウンドメディアです。

最近のアプリ・WEBサービスのことを発信するメディアは多々ありますが、国内・海外を問わず幅広い情報を発信している点が秀逸です。タスク管理ツールの記事は多くの開発案件に携わるセカイラボさんらしい記事です。

7. Shopping Tribe

Shopping Tribe

http://shopping-tribe.com/

UU数:280,000

運営:株式会社プレイド(2011年設立)

秀逸ポイント:トレンドをおさえた読み応えがあるコンテンツ

Shopping Tribeは、ウェブ接客サービスKARTEを提供している、株式会社プレイドさんのオウンドメディアです。ウェブ接客も、ECサイトにおける「おもてなし」という文脈で語られますね。(詳しくは「ウェブ接客が注目される3つの理由?」をご覧ください)

Shopping Tribeはネットショッピングにまつわるニュースやコラムを幅広くあつかっていて、O2Oや決済関連、フリマ・オークションアプリなど、EC事業者のみならずWEBマーケティング担当者が気になるトピックが目白押しです。どのコンテンツも説明が明確でわかりやすく、トレンドを抑えているので読み応えがあります。実は筆者も、よく見るメディアの1つです。

8. MEMOPATCH

MEMO PATCH

http://memo.goodpatch.co/

UU数:220,000

運営:株式会社グッドパッチ(2013年設立)

秀逸ポイント:デザインを軸にした様々な切り口の情報発信

MEMOPATCHはUIデザインカンパニー、株式会社グッドパッチさんのオウンドメディアです。UIデザインカンパニーなのでデザインを軸に、WEBサービスやモバイルゲームをピックアップしたりと切り口は柔軟です。

今回ご紹介したオウンドメディアの中では、自社(つまり株式会社グッドパッチさん)の色合いが一番出ているように感じます。特に「新しいものが大好きなGoodpatchで6月に話題になったアプリ、サービス、デザインまとめ(2015)」というシリーズ化している記事は、他ではあまり耳にしない情報が満載で、かつ他にはないユニークな切り口となっています。

9. Ptengine Blog

Ptengine Blog

http://www.ptengine.jp/blog/

UU数:470,000

運営:株式会社Ptmind(2010年日本法人設立)

秀逸ポイント:実用的でためになるIT関連の情報発信

WEBマーケティング業界で知る人ぞ知るPtengine Blogは、株式会社Ptmindさんのオウンドメディア。株式会社Ptmindさんは「ヒートマップツールの有名サービス3選」でご紹介したPtengineを提供しています。

記事の内容は無料クラウドストレージサービス30選Chrome拡張機能14選など、実用的でためになるIT関連情報が多く、他のオウンドメディアではあまり知れない情報が多いのも特徴です。

個人的には、サービスを1つピックアップして解説する記事が面白いです。詳しく書かれているので、実際に使用する時に参考になります。(こちらのInstapageの記事など)

10. イエマミレ

イエマミレ

http://magazine.ietty.me/

UU数:110,000

運営:株式会社ietty(2012年設立)

秀逸ポイント:キャラクターがメディアに親近感を持たせている

つづいては、株式会社iettyさんのオウンドメディア『イエマミレ』です。

部屋探しに関する悩みに応えるコンテンツから、一見関係ない区民プールのまとめ記事まで、単純に読んで面白いコンテンツがいっぱいです。

秀逸ポイントとしては、ゆるキャラ界のトップを目指す(?)いえってぃ君が効いていて良いです。多くの場合、コンテンツ制作者は顔が見えないため、こうしたキャラクターはメディアに対して親近感を持たせる良い要素です。

11. 番外編|みんなのスタンバイ

みんなのスタンバイ

https://jp.stanby.com/media/

UU数:180,000

運営:株式会社ビズリーチ(2007年設立)

秀逸ポイント:「はたらきかたをかんがえる」を軸にした幅広いコンテンツ

最後は株式会社ビズリーチさんが創刊したウェブマガジン「みんなのスタンバイ」です。(株式会社ビズリーチさんは2007年設立なので本記事のベンチャー企業の定義に合わず、番外編としております。)

ビズリーチさんは2015年5月に求人検索エンジン「スタンバイ」をリリースしたので、「みんなのスタンバイ」はスタンバイという自社サービスのオウンドメディアと言えるでしょう。「はたらきかたをかんがえる」をコンセプトに、雇用・転職や、仕事の生産性を上げる記事、さらにはWEBデザインの記事まで、幅広い内容となっています。

スタンバイ自体への導線は、TOPページのフッター部分に「スタンバイはこちら」というリンクがありますが、あとは記事の最後にリンクが貼られているくらいで、まだ積極的ではない印象です。まずは単体でメディアとしての魅力を高めているフェーズでしょうか。今後の展開が気になります。

最後に

今回は「注目ベンチャーの秀逸オウンドメディア事例11選」をお届けしました。

まとめを振り返ってみると、会社自体のブランディングを兼ねたオウンドメディアから、サービス単体のオウンドメディアまで、各社さまざまな取り組みがあることに気づきます。

またいくつかのオウンドメディアでは、特に「おもてなし」に着目しました。訴求力の高い記事で潜在顧客に取り込みつつ、自社の商品・サービスへの導線を上手に設計している点は、どのオウンドメディアも非常に良い参考事例になりました。

特にrelux magazineとビーマガは自社サービスへの誘導が自然なので、おもてなしの心を感じました。そして、HEYAZINEのメディア化事例は必見です。サイトに訪れて設計面を中心に研究してみましょう。

もしオウンドメディアの構築や、運用面でのご相談があれば、弊社サービス「C+」などいかがでしょうか?気軽にご相談いただけますと幸いです。

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