C bible編集部

ECサイト運営で使うWebマーケティング用語

WEBマーケティング用語は、簡単なものから難しいものまで多岐にわたります。

しかし、ECサイト関連のWEBマーケティング用語は限られています。筆者が実際にECサイトの運営や事業支援をしてきた経験から、必ず覚えるべき用語と、最後に番外編と題してすこし難しい用語をチョイスしました。

特にECサイト運営の初心者の方、あるいはWEBマーケティング担当になってからまだ日が浅い方など、用語を覚えるのもこれからという方には、もってこいの内容となっています。

18選の内訳は、主にECサイトのデザイン改修などで使うECサイト関連の用語、集客の際に使うWEB広告関連の用語、そして最後に番外編となっております。

初心者でも分かりやすく丁寧に解説しましたので、ご覧になっていただけますと幸いです。それでは、参りましょう。

1. ECサイト関連の用語

1-1. EC

ECはElectronic Commerceの略で、直訳すると『電子商取引』となります。厳密に言うと、コンピュータ、インターネットといった電子を介した取引のことを指すので、かならずしもオンラインショッピングのことを指すわけではありません。ただ狭義の意味では、EC=オンラインショッピングの意味合いで、通じますね。

ただ余談ですが、海外の方にECと言っても通じないことがあります。その代わり、e-commerceで通じます。別の例だと、LPも通じないことがあり、ランディングページで通じます。教訓としては、時に日本人が勝手に省略している用語もあるので、もし海外の方と打ち合わせやメールをすることがあったら、この点は注意が必要です。

1-2. FV/ファーストビュー

「2015年版ファーストビューで差がつくECサイトのデザイン8選」ではファーストビューという言葉が何度も出てきました。

記事を読んでいただくと、大まかな意味合いはご理解いただけると思います。ファーストビューは、時にFVなどと略される時もあります。(話し言葉では、あまり聞いたことはありません。)

ファーストビューは、ユーザーが最初に目にする画面のことを指します。例えばサイトのデザイン改修をする際、「ファーストビューに商品画像をなるべく多く表示して欲しい。」このようにあなたが要件定義をすると、勘の良いデザイナーであれば(初見でユーザーに商品がたくさんあることを訴求したいのだ。)と理解することができるでしょう。

1-3. ヘッダー/フッター

デザインと一概に言っても、自らデザイナーとしてECサイトのデザイン改修をしないのであれば、CSSなどの詳しい知識は必要ありません。まずはヘッダー/フッターなど、デザイナーとの共通言語を理解することに努めると、話がスムーズに進みます。

ヘッダーは、ページ上部の部分を。フッターは、ページ下部の部分を指します。言葉だけでは分かりにくいので、それぞれキャプチャを用意しました。ご覧いただけますでしょうか。

ヘッダー。赤枠部分です。

ヘッダー

フッターはここ。同じく赤枠部分です。

フッター

余談ですが、ヘッダーはユーザービリティを良くも悪くもします。なので、サイトを訪問するユーザーに合わせて、ヘッダーを工夫する必要があります。また、サイト全体の印象を決める大事な箇所でもあります。前回の記事でご紹介した、girrafeさんは赤白青のカラーリングが印象的でしたね。

そして、フッターには会社概要やプライバシーポリシーなど、多くの情報を載せます。デザイン改修の際にミスをしがちなのが、実はフッター部分。何度も確認したはずなのに、リンクが一つ外れていた…などと、思わぬミスが発生することもあります。もしこれからデザイン改修をする方は、フッターを初めとした細部に気をつけてくださいね。

1-4. レスポンシブ対応

レスポンシブ対応は近年、とても重要な用語として定着しています。

つい最近、Googleが検索アルゴリズムを改修しました。モバイル対応しているかをチェックして、していない場合は検索順位を下げるアルゴリズムにしたのです。なので、これからますます、サイトがレスポンシブ対応していることは必須となります。

ちなみにレスポンシブ対応とはモバイル対応のことだけではありません。PC、スマホ、タブレットといった多様なデバイスに対応することを指しています。例えば、「このECバイブルはレスポンシブ対応しています。」と、このように使います。

私が知るECサイトの中には、訪問者の比率がPCよりスマホの方が高いケースはすでに多くでています。これからECサイトを作る方は、レスポンシブ対応を念頭に置いてくださいね。この点は、間違いなく重要なポイントとなります。

1-5. 直帰率/離脱率

直帰率/離脱率は、FRED PERRYさんの事例を紹介した際に使いました。

訪問者が少ない内は、直帰率も離脱率もそこまで気にする必要はありません。立ち上げ期の様々な業務が一段落つき、ECサイトの訪問者がある程度増えてから、サイトの改善を行う際に細かく見ていきましょう。

ただ、はじめから計測できる状態にしておくことは、非常に大事なことです。まずは無料でGoogleアナリティクスを使用し、予算に応じてアドエビスのような有料の計測ツールを使って、直帰率と離脱率を計測するのが良いでしょう。

ここで言う直帰率とは、サイト訪問者が最初に訪れたページだけを見てページを閉じてしまう、あるいは他のサイトに遷移してしまう率のことを指しています。なので「直帰率50%」と言ったら、100人サイトに訪れたら半分の50人は最初のページだけしか見ていないことが分かります。

次に、離脱率は最初に訪れたページに限らず、該当ページをユーザーが閉じてしまう、あるいは他のサイトに遷移してしまう率を指しています。例えば決済画面まで進んだのに、ユーザーがサイトを離れてしまったら、「直帰」ではなく「離脱」です。ちなみに先ほどの例では「直帰率50%」なので、「離脱率50%」とも言えます。

離脱率は主に、WEB広告 > ランディングページ > ECサイト(カート) といった遷移の中で、どのくらいのユーザーが”離脱しているか”を見る際に指標となります。ECサイト内ですと、TOPページ > 商品詳細ページ >個人情報入力フォームなど、いくつかの離脱率を指標とすることができます。

1-6. 再訪問者

サイト訪問者には、大きく分けて2つの異なるカテゴリがあります。

それは簡単な話、初めてサイトに訪れる人と、そうでない人のカテゴリです。そうでない人、つまり2回目以降、サイトに訪問した人は再訪問者と言います。実は再訪問者をカテゴリ分けするのには、重要な理由があります。

なぜかと言うと、再訪問者は前回、商品を購入したか、あるいは商品を購入しようとした可能性が高いからです。なので、初めて訪問するユーザーと再訪問者とで、異なるポップアップを出したり、サイトの文言を変えたりといった施策をとって、ECサイト全体の購入率を上げることができるからです。

余談ですが、こういった施策は、近年”ウェブ接客”という言葉で表現され、様々なイノヴェーションが起きています。今後、機会があれば、ECバイブルでも取り上げていきたいと思います。

1-7. UU

UUはユーユーと読んだり、略さずユニークユーザーと言ったりします。

ECサイトの効果測定をする際に、UUとPVの違いを理解していることは大切です。PVは、そのサイトが閲覧された回数を表しています。なので、極端な例えですが、1人の人が1万回サイトを訪問するのと、1万人の人が1回ずつサイトを訪問するのは、PVだけ見ると、同じ1万となります。そしてこの時、UUはそれぞれ1と1万となります。

PVだけを指標とすると、いったい何人の訪問者がいたのかが分かりません。それでは、正確にECサイトの効果検証をすることはできません。そこで、UUを確認することで、ECサイトの現状を把握することが重要となってきます。

2. WEB広告関連の用語

ECサイト運営において、集客のためにWEB広告の出稿をすることがあります。ここではWEB広告関連の用語を解説していきます。

2-1. imp/インプレッション

impと書いてインプと読みます。

英語でimpressionは印象・感想といった意味ですが、WEB広告用語では異なる意味合いで使います。インプは、WEB広告の表示回数のことを指します。例えば「この広告メニューは、1,000万impで100万円」といったように、使います。

ECサイトを始めた当初は、WEB広告といってもリスティングやアフィリエイトを主に使うことになるでしょう。しかし、impはWEB広告を知る上で基礎中の基礎の言葉なので、ぜひ覚えておいていただきたいと思います。

2-2. CTR

CTRは、Click Through Rateの略です。

CTRも同様に、WEB広告用語としては、基礎中の基礎の用語です。英語にすると難しいので、単純に『クリック率』と覚えれば良いでしょう。全impに対して、その広告がクリックされた率を指しています。

余談ですが、一般的に大手ポータルサイトに出すバナー広告のCTRは0.1%程度です。驚いた方もいるのではないでしょうか?過去にはCTR1%以上といった時代もありましたが、今はユーザーもバナー広告に慣れてしまったので、なかなかクリックしないのです。

2-3. CV/コンヴァージョン

勘違いされる方もいますが、この用語自体は「購入する」という意味ではありません。

英語でコンヴァージョンは、『変更・転換』といった意味です。しかしEC関連で「コンヴァージョンする」と言うと、多くの場合がユーザーが商品を購入することを指します。あとは資料請求や、問い合わせが入ることをコンヴァージョンとするケースもあります。本来コンヴァージョンは、何かしらの成果が上がることを指す、広義の意味です。

2-4. CVR

CVRを略さずに言うと、Conversion Rate(コンバージョンレート)となります。

お察しの通り、ユーザーがコンヴァージョンをした率を指しています。CTRとセットで覚えると、理解が進みます。CTRが「どれだけユーザーにクリックされたか?」で、CVRは「どれだけユーザーがコンヴァージョンしたか?」といった意味です。

CVRの算出方法は、WEB広告業界において多くの場合「CV数÷クリック数」です。余談ですが、傾向としては、CTRが高いWEB広告はCVRが低いことが多いです。理由は、高いクリック率を出すWEB広告は、それだけキャッチーな画像やテキストを使用していることが多く、商品を購入するモチヴェーションが低い人も、たくさんサイトを訪問してしまうためです。

WEB広告における理想は、CTRもCVRも高い画像・テキストを使用することですが、それはなかなか難しいことでもあります。

さらに余談ですが、WEB広告の用語にはCからはじまる英語3文字がとても多いです。CTR、CVR、CPC、CPM…どれも似たような表記なので、慣れるまでは間違いやすいでしょう。

2-5. CPC

“Cからはじまる3文字の英語”から、CPCをご紹介します。

WEB広告の効果を計る指標の一つとして、『1クリックあたり、いくらかかったか?』というものがあります。それがCost Per Click、つまりCPCです。特にクリック課金型の広告の場合、『1クリックあたり、いくらかかるか?』がいくらかによって、最終的に支払う料金が大きく変わってくるので、CPCが重要な確認事項となります。

もちろん、クリック課金型ではない広告でも、CTR、CVRと並び、その広告の効果を計る指標として良く用いられます。

2-6. リスティング広告

インターネット広告の1つで、検索画面の上部や右側に表示されます。

言葉だけでは分かりにくいので、Googleの検索画面のキャプチャを貼ります。赤枠で囲った部分です。

リスティング広告

Googleは「Google AdWords」 、Yahoo!は「Yahoo! スポンサードサーチ」という名称で展開しています。リスティング広告は低予算ではじめられ、予算のコントロールもしやすいので、ECサイトの立ち上げ時に取りかかるべきWEB広告の一つです。

2-7. アフィリエイト広告

リスティング広告と同様、ECサイトの立ち上げ期に取り組みやすい広告の1つです。

特徴としては、成果報酬型広告なので成果に応じてコストが決まる点です。どのような仕組みかと言うと、アフィリエイターの個人サイトや、アフィリエイトサイトに広告を掲載させてもらって、その広告を経由してコンヴァージョンした際に、サイトのオーナーに対して報酬を支払うといったものです。

ECサイトの立ち上げ期は、商品自体が売れるかも分からない状況です。予算をかけて高い広告枠を買うことは危険なので、まずはアフィリエイト広告でCTR、CVRを見ていくのがスタンダードな方法です。

3. 番外編

3-1. ASP

ASPはややこしい用語です。なぜなら全く異なる2つの意味があるからです。1つはApplication Service Providerを指します。WEBサービス開発に携わったことがある方は、「TwitterのASPを使って…」とか、「Facebookの…(以下、同様)」と言ったように、主にエンジニアの方がASPという言葉を使うのを聞いたことでしょう。

あるいはECサイトをつくる時に、「スクラッチかASPか…」といった言葉を耳にしたことがある方もいるでしょう。これも、Application Service Provideのことです。すごく簡単に説明すると、企業が提供しているサービスをレンタルして使うこと、あるいはそのサービス自体をASPと呼びます。

一方、ASPのもう一つの意味は、”アフィリエイト”・サービス・プロバイダのことです。Aの意味が異なりますね。ECサイトの”運営”にあたっては、こちらのASPを使うことが多いです。一方でECサイトの構築の際は、前者のASPも耳にすることになります。

後者のASPは、まず皆様の広告の掲載可否を判断します。そして掲載可能だった場合、登録しているアフィリエイターが自身のサイトに掲載できるようにしています。広告主とアフィリエイターを繋いでいる存在だと認識すれば、理解しやすいかもしれません。

有名なASPさんですと、A8.netバリューコマースJANet(ジャネット)LinkShare(リンクシェア)といったところがあります。気になった方は、ぜひ各サイトをチェックしてみてくださいね。

3-2. EFO

WEB広告でいくら新規顧客の獲得を必死で行っても、サイト内の離脱率が高いと購入率は上がりません。

良く例えで用いられるのが、バケツです。バケツにたくさん水を入れたところで、大きな穴が空いていたらどうでしょう?いつまで経っても、バケツに水は溜まりません。ECサイトは、例えるなら穴が空いたバケツのようなものです。穴を完全に塞ぐことは不可能ですが、できるだけ小さくすることは可能です。

EFOは、そんな風にして穴を小さくする方法の一つです。略さず言うとEntry Form Optimizationで、エントリーフォーム最適化と訳せます。つまり、名前や住所、クレジットカード情報などを入力するフォームを最適化することを指します。

一概にEFOと言っても様々な施策があるのですが、具体的に例を挙げます。例えば、必須入力項目を減らすこと。これだけでCVRに影響があります。あとはエラーメッセージを自動で表示してあげたり、入力語句の候補を挙げてあげたりと、様々な細かい施策があります。集客に予算をかけて売上に天井が見えてきたら、EFOの導入を検討すべきでしょう。細かい施策の積み重ねで、CVRを改善することができます。

さらにEFOを詳しく知りたい方は、「EFOツール機能9個+ASP型EFOツール4選比較」をご覧になってください!

3-3. スクラッチ

用語の意味自体はすごく簡単なんですが、なかなか耳慣れない言葉です。

この用語は、ECサイトを構築する際に主に使います。「スクラッチかASPか…」と、先ほども出てきましたね。スクラッチ、フルスクラッチ、スクラッチ開発…などと言い方が複数あります。意味は、新規に、全くの0から開発することを指します。なので、「スクラッチかASPか…」は0から開発するか、企業が提供しているサービスを使うか、という選択を検討している言葉です。

3-4. SaaS

最後の用語は、SaaSです。実はこの用語は、おそらくECサイトを構築する際に、ASPと同様に聞くことになると思います。でも、本質的にはASPと大きく異なる用語ではありません。

SaaSは、企業がネットワークを通じて、クライアントに提供しているサービスです。なので、皆様がSaaSを利用すれば、必要な時に必要なだけサービスを利用することができます。この概念自体は、ASPと本質的に同じです。ただASPより技術的に高いものを使っていたり、サービスレベルが向上したりと、概念的に新しいものなので新しい用語が使用されています。

厳密に言うと、ASPと異なる部分もありますが、ECサイトの構築の際にそこまでの知識を求められることはないでしょう。

まとめ|用語は調べて、すぐに使うこと

今回は、ECサイト関連の用語を18個、選びました。筆者は、もし知らない用語があったら、調べて、すぐに打ち合わせで使ってみることをオススメします。もし使い方が不安でしたら、恥ずかしがらずにその場で意味を確認しながら、まずは使ってみることが大事です。

用語は流行り廃りもありますので、一概に丸暗記することは良いとは思いません。ただ、より円滑に話を進めたり、相手の力量を計ったりする上でも、用語を知っていることは重要なことです。

ここでご紹介した用語も、早速、今日から使ってみてください。使っていく上で、だんだんと自分の言葉になっていくはずです。ご一読ありがとうございました。